小田川義和さんより、奈良1区市民連合からの問い合わせに対する回答をいただきました。

2020年12月

小田川様

先日の奈良一区市民連合の要望書に関する学習会では、要望書 15 アイテムにつき、誠に懇切なご説明とご啓示をいただきありがとうございました。その後、学習の成果を受けて、奈良一区としての要望書の作成を進めております。

いまのところ、要望書のフォームとして➀ 9/19 市民連合要望書の 15 項目の準用 + ➁ 奈良選挙区としての要望事項を採りたいと考えておりますが、➀の 15 項目を準用する場合、9/19 市民連合要望書の内容に幾つかの不明点があり、そのまま準用することに躊躇しております。

内容に不明を残したまま要望事項を仕上げることは避けたいと思います。つきましては下記の不明点につき、可及の範囲で、その意味し意図するところがわかれば幸甚です。年末のご多忙の折、誠に恐縮ですが、よろしくお導きいただくよう、お願い致します。

12 月 18 日 奈良一区市民連合 担当運営委員 宮本

(1) [ 7.週 40 時間働けば人間らしい生活ができる社会の実現]の項に、「世帯単位ではなく個人を前提に税制、社会保障制度、雇用法制の全面的な見直しを図り働きたい人が自由に働ける社会を実現する。そのために、配偶者控除、第 3 号被保険者などを見直す」とあります。

この場合、‟働きたい人が自由に働ける社会を実現する‟という目標が前後の文節に作用していると考え、「働きたい人が自由に働ける社会を実現するため、世帯単位ではなく個人を前提にして、税制、社会保障制度あるいは雇用法制の全面的な見直しを図るとともに、配偶者控除や第 3 号保険者なども見直す。」と書き改めたいと思います。

ただ、配偶者控除や第 3 号保険者などの見直しが強調されているのではないかという疑念も残ります。書き改めが妥当か教示いただきたく

* 議論の経過から申し上げれば、「そのため」以降の部分は、日本の雇用システム(雇用慣行及び法制度)に内在するジェンダー不平等の是正の必要性を強調する例示として論議されたと承知します。その点では、ご質問の趣旨と一致していると思いますので、皆さんの論議の一致点で修正されることの問題はないと考えます。

(2) [10.分散ネットワーク型の産業構造と多様な地域社会の創造]の冒頭に、「エネルギー政策の転換を高等教育への投資と結びつけ、多様な産業の創造を支援する」とあります。この場合‟エネルギー政策転換‟と‟高等教育投資‟と‟多様な産業の創造‟がすんなり繋がりません。

そこで、「高等教育投資と公的研究体制を新エネルギー開発に振り向け、多様な産業の創生を促す」と書き改めたいと思っています。いかがでしょうか?

* この点での論議の中心は、脱炭素、脱原発を主な内容とするエネルギー政策の転換を求めることにあり、その政策転換を前提に、イノベーションや産業政策の転換を促すという文脈かと思います。政策の強調点をどこに置くのかが明確であれば「高等教育」以下の文言の整理は皆さんの論議の一致点でよろしいのではないでしょうか。

(3) [10.分散ネットワーク型の産業構造と多様な地域社会の創造]の文章の中に、表題にある‟分散ネットワーク型‟がでてきません。そのため違和感を訴える人もいます。当方としては「もともと分散型である再生可能エネルギ-をテコにして、分散ネットワーク型社会を進展2させ、地域社会における保育、教育、食住及び医療などのネットワークを充実させる」というように分散ネットワーク型社会を位置づけたいと考えています。

これは、内橋氏の云う‟エネルギー兼業農家‟(発電事業+1 次産業)の発想に近いものです。いかかがでしょうか?

* 分散型社会の主要な課題がエネルギー政策にあることはおっしゃる通りですが、農業などの一次産業や、中小企業に軸足を置いたローカル中心の経済という視点でも議論があったように思います。文章上、そこまでの整理ができていないとのご指摘は承知しましたので、今後の論議に反映させていただきます。

(4) [12.持続可能な農林水産業の支援]の中に「農家戸別補償の復活」とありますが、おそらく、今も生きていると思われる経営所得安定対策との関係はどうなのでしょうか?因みに、私どもは‟復活‟ではなく‟欧米並みの増強‟を考えています。

* ご承知のように、農家の個別補償制度は自民党政権復帰時に制度変更された経緯があり、そのことを念頭におきつつ、家族農業を農業政策の中心に位置づける意味合いでの要望と承知します。その点での齟齬がなければ、文言の整理に問題はないように思います。

(5) [14.沖縄県民の尊厳の尊重]のなかの新基地建設・普天間返還の文を「普天間基地の早期返還を実現するために,工期が長く,環境への負担も大きい辺野古新基地建設を即刻中止し過去の代替案を再考する。 日米地位協定を改定し,沖縄県民の尊厳と人権を守る。」とし,沖縄独立的思考(沖縄県民が志向しているのでしょうか?)の「特区と自治政府」の文は削る。

* 野党に提出した要望書では「特区と自治政府」ではなく「沖縄県の自治の強化」となっていると思います。辺野古新基地建設を普天間基地撤去の「条件」とすること、沖縄はもとより日本全体で新たな米軍基地負担をということではないと思いますが、代替案論議は市民連合として行っていません。

「普天間撤去、辺野古基地建設反対、オスプレイ撤去」という沖縄からの建白書(2013 年 1 月)が一致点かと思います。

(6) [15.東アジアの共生、平和、非核化]のなかに「東アジア共生の鍵となる日韓関係を修復し、医療、環境、エネルギーなどの課題に共同で対処する。」とある。多分、文脈からみて韓国との関係を云っているのではないかと思いますが、医療、環境、エネルギーなどにどんな課題があるのかピンときません。教示いただきたく。

* 日韓関係が悪化し続けていますが、直近の状況では、徴用工問題での韓国大法院判決を契機にした半導体素材の輸出規制を日本が行ったことで韓国国内での日本製品不買運動が起きたことなど、市民レベルでの動きにもなっています。

日本国内では、嫌韓、ヘイト発言等の頻発という状況もあります。その点にも目を向けつつ、コロナ感染対策や脱炭素、脱原発などの世界的課題での隣国共同をという文脈での論議であったと理解しています。

(7) 学習会で‟中国に物言う外交を‟という声が多々ありました。[15.東アジアの共生、平和、非核化]のなかの中国関連には、クレームひとつ見あたりません。真の民主主義と平和主義を説く政党に、何故、中国の行為[軍拡/香港台湾問題/ウィグル人権問題]に対する抗議行動を要望しないのでしょう? 選挙で不利にならないか心配です。

* 「東アジア」の中心が対中国関係であることは共通の認識です。新たな冷戦が言われる米中関係の悪化も含め、東アジア、東北アジアの平和の模索は、どの政権になろうと最大の外交、安全保障上の課題だという点でも共通認識です。

ただ、その先の論議が十分に深まっていないのも実際です。最近話題のミサイル防衛論議なども含め、市民レベルでの論議も求められているのではないでしょうか。その点で、要望書は、外交、安全保障の入り口の課題を述べたものだと思いますが、それでも安倍・菅政権のそれとは 180 度違う方向であることはご理解いただけるのではないでしょうか。

15 項目には、他にも多々教示いただきたい点があります。要望書作成を担当されたスタッフの方への接触を紹介いただければ…と思っています。

* 15 項目は、市民連合のこれまでの論議の積み上げ(野党協議を含む)、をふまえたものです。各項目の詳細を検討しているものではなく、政党が受けとめて政策化を進めるべきとの考えでまとめています。また、ご案内のように、市民連合は事務局にスタッフを置いて政策を論議する体制にもありません。

先日も申し上げたように、政策要望は、様々なレベルの論議のたたき台との位置づけですので、むしろ、市民も参加する場に政党代表も交えた形で、要望書の内容を深めていかれた方が野党間の政策合意を促進するのではないでしょうか。

卒爾




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TEL: 090-9692-6113
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奈良1区市民連合2021

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