奈良1区市民連合

憲法を生かす政治の実現を
奈良1区市民連合の作る要望書(最終案)
安保法制の廃止と立憲主義の回復を求める奈良1区市民連合は,2020年9月19日に結成総会を開催,「憲法を生かす政治の実現」と「『安倍』改憲阻止,安全保障関連法(戦争法)の廃止,立憲主義の回復,個人の尊厳が守られる政治の実現」をめざすことを総会で決定しました。
結成総会で「市民連合の要望書15項目」を柱に,アンケートやメールでのご意見,さらに12月6日の学習会でのグループ討議での発言および農業関係者,沖縄出身者,反原発運動家,医療現場、ジェンダーの課題などのヒアリング結果を集約し、それら意見を「立憲野党の政策に対する市民連合の要望書」に組み入れて奈良1区市民連合要望として作成しました。
立憲野党統一候補の政策に反映していただきたく提案します。安倍・菅政権により、憲法が侵され,格差社会が広がり,人権が守られない国へと転落しました。コロナ禍により,そのことが一層はっきりしました。自公政権では「命や生活が守られない」ことに直面しています。「憲法を遵守し,いのちと暮らし,人権が大事にされるコロナ後の社会を標榜した」要望書としてお示ししています。
新しい社会構想をもった透明で公正な野党連合政権が樹立されることを心から待ち望んでいます。早急な立憲野党統一候補擁立とともに奈良1区市民連合が提示した以下の要望を踏まえ,政権選択の戦いの旗印となる重要政策について早急に共有を図り提示されることを要望いたします。
【Ⅰ. 憲法に基づく政治と主権者に奉仕する政府の確立 】
1). 日本国憲法の理念に則した、公正で多様な社会の建設に向けて立憲主義を再構築する。
そのため、
- 安保法制、特定秘密保護法、共謀罪など、違憲の疑いが強い法律を廃止する。
- 自民党などが進めようとする憲法改定とりわけ第9条の改定に反対するとともに、改憲発議をさせないために全力を尽くす。
- 市民、企業、団体との連携を進めるとともに、学校教育などを通して現行憲法の理念を社会の隅々にいきわたらせる。
2).長い保守支配のもとで傷つき損なわれた民主主義を再生し、自分たちが生きる公共の場をいかに作りだすか、自由闊達な議論による政策決定の場を取り戻す。
- 国政調査権の在り方も含めて国会の行政監視機能を見直しその強化を図る。
- 国会解散権も含めて選挙制度を見直すともに、行政における市民参加の制度を拡充する。
- 学校教育における自由な主権者教育を実現するともに、人権に係わる再審法等の改正を行う。
- 地方自治体の自由と自立を確保するため、中央官庁による無用な制度いじり、および自治体の創意工夫を妨げる統制や操作ないし誘導をなくす。
3).長期化した(安倍)-菅政権の官邸主導体制の下で、権力の濫用や不当介入あるいは行政の腐敗やゆがみが深まり、官僚の虚偽、隠ぺい、改ざんあるいは忖度がはびこって、あきらめにも似た政治不信が深まっている。そこで、「本来あるべき透明で公正な行政」を目指して、
- 科学的知見と事実に基づいた、より合理的な政策決定モデル・プロセスを追求する。
- 内閣人事局の改廃を含め、幹部官僚の人事のあり方を見直して適正化する。
- 一般公務員の労働環境を改善し、意欲と誇りをもって市民に奉仕できる体制を作る。さらに、保障された「国民の知る権利と報道の自由」を目指して、
- マスメディアに対する政権の不当な介入と操作をなくすとともに、健全なマスメディアの在り方を追求する。
- メディア法制のあり方を見直し、政府に対する監視機能を強化する。
【Ⅱ.生命と生活を尊重する社会経済システムの構築】
4.新型コロナウィルス危機から、新自由主義に由来する医療・保健体制の脆さや政府対応の鈍さが見えてきた。また新自由主義すなわち市場原理の浸透によって、労働法制や教育政策などの劣化, あるいは個々の市民の経済的格差など、社会問題が深刻化してきている。
そこで、
- 新自由主義による利益・効率至上主義から訣別し、国民の暮らしと安全を守る政治を目指す。
- 過度な新自由主義に冒された行政改革、規制緩和、助成金制度などを見直す。
5. 新自由主義に由来する‟小さな政府‟路線に伴う自己責任論を排して、責任ある政府のもとで互い に支え合う社会を目指し、財政と社会保障制度の再分配機能を強化する。
- 消費税負担の軽減も含め、所得、資産、法人、消費の各分野における総合的な税制の公平化を図り、富裕層と大企業の応能負担によって低所得層の負担をできるだけ軽減する。
- 社会保険に対する国民負担をできるだけ減らすとともに、年金のスライド制や最低保障機能などについて見直しを続ける。
- 国民健康保険では必要な診療や医療機器に対し、後期高齢者医療制度では生活や治療に必要な補助器具に対し保険適用を拡げ、介護保険では実体にそったサービスの在り方を追求する。
- 現金・現物の給付強化と負担軽減を組み合わせた実効的な貧困対策を展開する。
- コロナ禍を踏まえて感染症対策や防疫体制の強化を図り、公立・公的病院の統廃合、病床削減、診療報酬引下げなどの医療構想を見直し、安心・安全の医療体制を構築する。
6).新型コロナウィルスなどの感染症や自然災害など、いのちと暮らしを脅かす存在に対し、迅速で 当をえた対応が求められる。
- 感染症に対してPCR検査等の徹底した運用、医療崩壊の防止、医療現場・医療従事者への物的支援など直面する課題に対して、国がしっかりと責任を持って対処する。
- 感染症対策に伴う社会活動と経済活動に対する統制に際しては、事業者への持続化給付や休業補償などに対し、公正・透明・迅速をもって最大の予算措置を講じる。
- 地球温暖化などに関連する自然災害の増加に対し、科学的・工学的視野に立って、直近の対策と有効な防止策を追求する。
7). 週40時間働けば人間らしい生活ができる社会の実現が切に望まれる。
- 先進国の中で唯一日本だけが実質賃金を低下させている現状を是正するため、中小企業対策を充実させながら最低賃金「1500円」の達成を目指す。
- 働きたい人が自由に働ける社会を実現するため、世帯単位ではなく個人を前提にして、税制、社会保障制度、雇用法制などの全面的な見直しを図るとともに、配偶者控除や第3号保険者などの最適化について検討してゆく。
- 裁量労働制の適用業務の拡大、労働者派遣法における規制項目の解除、変形労働時間導入などの規制緩和に歯止めをかけ、人間らしく働くためのルール作りを進める。
- これから家族を形成する若い人たちが安心して暮らせるように、空き家対策もからめて公営住宅を拡充する。
8). 日本の教育投資はOECD加盟国で下位にあり、未来に大きな禍根を残すところから、子育て予算や教育予算を大胆に充実させ、学問・研究の発展とその充実を期する必要がある。
- そこで、出産・子育て費用の公費負担を抜本的に見直し、保育の充実を図り、待機児童をなくして、特に女性が安心して働ける社会を実現する。
- 教育予算を拡充し、小・中・高校の少人数学級化を推進するとともに、教職員や保育士が安定して働けるように待遇改善を進める。
- 特別支援を必要とする子どもたちに対し、保育・教育・療育などのあらゆる場面で、必要とされる条件整備を進める。
- 学校等の統廃合や民間委託による費用節減を抑え、公的責任のもとに、地域に根差した保育や教育の充実を図る。
- 公教育へのIT企業や教育産業の参入に歯止めをかけ、教育の条理と現場ニーズに則し、均衡のとれた教育条件の整備に努める。
- 教育を受ける機会の平等を保障するため、できるかぎり学費の低減を図るとともに、大学、高専および専門学校の給付型奨学金制度を拡充する。
- 大学や研究機関における常勤の雇用を増やし、基礎科学研究に十分な助成金を給付する。
- 大学・研究機関における成果主義をできるかぎり取り除く。
- 学問の自由の理念のもとに、政権の不当な介入を禁じて、研究の自立性を尊重するとともに政策形成に学問の成果を的確に反映させる。
- 文化予算の大幅増額を図り、文化・芸術を人間が生きているうえで必要不可欠な糧として守り育てる国をつくる。
【Ⅲ.地球的課題を解決する新たな社会経済システムの創造】
9). 日本の社会経済の閉塞をもたらしている男性優位の画一主義を打破して、ジェンダ-平等に基づき誰もが尊重され、誰もが社会・経済活動に生き生きと参加できる社会の実現を目指す。
- そのため、雇用、賃金、就学などにおいて、有形無形に存在する性差別を撤廃する。
- 現行の民法を改訂して、選択的な夫婦別姓を実現する。
- 議員候補者の男女同数化(日本版のパリテ法)を実現する。
- 人種的・民族的差別の撤廃措置を推進するとともに、LGBT+に対する差別の解消を図る。
- 性犯罪に関する法律(刑法的犯罪)の見直しを進める。
10).分散ネットワーク型の社会構造と多様で持続可能な地域社会を創生する。すなわち、
- 再生可能エネルギの拡充をテコにして分散ネットワーク型社会を進展させるともに、地方再生をめざして、行政、教育、食住、医療介護などのネットワークを充実する(注)。
- 災害対策、感染症対策、避難施設の整備などに対し、国が責任を持つ体制を確立する。
- 地域における中小企業・ソーシャルビジネスの振興、移動・交通手段の確保、学校の維持と保全、そして人口減少でも安心して暮らせる地域作りを後押しする。
- 地方再生の観点から現在のエネルギ-政策、特区制度、スーパーシティ法案などを見直す。
11).地球環境の危機を直視し温暖化対策の先頭に立って脱炭素化を推進するとともに、原発のない分散型経済システムを追求する。
- そこで、石炭火力発電からの撤退を明確にし、2050年までに温室効果ガスの排出ゼロを達成する。
- 2050年までに再生可能エネルギ-100%を目指す。
- 福島第一原発事故の検証を進め、実効性のある避難計画の策定を推進する。
- 汚染水や放射性廃棄物の処理に関しては、科学的知見を結集し、経済効率優先ではなく国民の生活と安全を第一にした解決法を見出す。
- 原発の再稼働は中止し、核燃料サイクルから撤退する。
12).単純な市場原理に委ねることなく社会共通資本を守るという観点から、持続可能な農林水産業の構築を目指す。
- すなわち、家族農業を支えるため、農家戸別所得補償制度を復活し、その拡充を図る。
- 家族農業を支える手段として、スマート農業の普及を後押しする。
- 農業移住者の増加を後押しするとともに、耕作放棄地対策を促進する。
- 地産地消の拡充および食を中核とした産業の展開(第6次産業化)を後押しする。
- 炭素税の導入を含めた環境税の充実によって、環境の保全と農業・林業の持続化を図る。
- 水産資源の保護とその管理方式の見直しを行うとともに、北欧漁業の長所などを取り込む。
- 小麦・大豆等を中心に、カロリーベースの総合食料自給率を50%まで引き上げ、食の安全安心とともに、食の安定供給を向上させる。
- 種子法の復活を目指すとともに、種苗法改定後の影響を追跡する。
【Ⅳ.世界の中で生きる平和国家日本の道を再確認する】
13).世界の中の平和国家日本の立ち位置を再確認するとともに国際協調体制を積極的に進めて、実効性ある国際秩序の形成に寄与する。
そのために、
- WHOをはじめとする国際機関との連携を重視し、医療・公衆衛生、地球環境および平和に係る国際的なルール作りに貢献していく。
- 核兵器のない世界を実現するために「核兵器禁止条約」を直ちに批准する。
- 国際社会の現実を見据え、敵基地攻撃論を不可として、単なる軍備の増強に依存しない包括的で多角的な外交と安全保障政策を進める。
- 自衛隊の災害時出動などの民生活動に対する国民的な期待の高まりを受けて、防衛予算や防衛装備のあり方を見直す。
- 世界に向けて、市民レベルの交流と外交を進める。
14.沖縄における基地問題の足かせをできるだけ取り除き、沖縄県民の尊厳を守る。
そのために、
- 沖縄県名護市辺野古における新基地建設の中止、早期の環境の回復を図る。
- 普天間基地の早期返還を図る。
- 植民地状態にも等しい日米地位協定を改訂し、沖縄県民の尊厳と人権を守る。
- 沖縄に対する従来の地域振興体制を見直し、沖縄県の自治の強化を目指す。
15. 東アジアにおける共生と平和および非核化に向けて尽力する。すなわち、
- 予防外交や信頼醸成措置などを通して東アジアにおける協調的な安全保障政策を進め、国際関係に則して朝鮮半島の非核化のため尽力する。
- 韓国に関しては、日韓関係の修復に努め、医療・環境・エネルギーなどの地球的課題に共同で取り組む
- 中国に関しては、日中友好条約の精神に基づいて東アジアの平和維持のために地道な対話を続けるとともに、過度な軍備拡張、一意的な香港・台湾政策、不透明な人権問題について、国際平和および民主主義の観点から危惧の念を示す。
- 北朝鮮に関しては、対話ルートを再構築し、日朝平壌宣言に基づいて国交の正常化と拉致問題の解決に注力し、核・ミサイル開発の阻止に向けて多国間の対話を模索する。
(注) この場合、[電力ネットワーク]と[生活ネットワーク]を並列させて地方再生を進める。前者は、耕作放棄地などを利用して太陽光による発電を、小型化などを通して風力、水力、地熱による発電を行い、ネットワーク化して固定価格で電気を販売するもの。後者は、諸々の地域情報を集積したうえで、各種機能を持ったネットワークを介して地域社会の利便を図るもの。何れも地方自治体や協同組合の手で運営する。都会からの移住者の増加など、分散型社会の深まりが期待できる。
安倍・菅政権により、憲法が侵され,格差社会が広がり,人権が守られない国へと転落しました。コロナ禍により,そのことが一層はっきりしました。自公政権では「命や生活が守られない」ことに直面しています。「憲法を遵守し,いのちと暮らし,人権が大事にされるコロナ後の社会を標榜した」要望書です
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