「争うよりも愛を!」

奈良1区市民連合タウントーク     
2023年6月24日  A.Y. 

         
ご通行の皆さんこんにちは。奈良1区市民連合の会員です。
私は70年余り生きてきましたが、昨年くらいから多くの不安を感じながら日々を送っています。不安の中身は多岐にわたります。
いくつか上げてみると、
・ウクライナ戦争はいつになったら終わるのだろう
・日本は「専守防衛」の国で、他国に攻撃できる能力はあえて持たないと日本国憲法
で決めたのに、いつの間にか防衛費を倍増して戦争する準備を進めている
・ちまたでおしゃべりをしていると、教育や暮らしに色々な心配を抱えている人が多い 
公立の小・中学校で先生が欠員のまま、子どもの教育は最重要課題の一つのはずなのに、なぜそんなことが放置されているの?
・働いている人が長時間・過密労働を強いられ、睡眠不足とストレスが貯まるばかりだと嘆いている その上愚痴を言えないという声
などなどです。
政府がやろうとする事には、いくらでも予算を使い、すごいスピードで進めるのに、国
民が願っている事はなぜ改善されないのだろう?と、悩みや不満の多い毎日です。
皆さんは今の日本の、国のあり方をどう感じておられますか?
さて、9年前に81歳で亡くなった菅原文太さんが、『政治の役割』について次の言葉
を残しました。
政治の役割は2つある。
1つ目、「国民を飢えさせないこと、そして安全な食べ物を食べさせること」
2つ目、これが最も大事なことと前置きして、「絶対に戦争をしないこと」と述べました。
私は菅原文太さんが残した言葉を、今こそ皆さんと共に噛みしめ、この当たり前が
実現する政治に変えたいという強い思いをもっています。
戦争中は兵隊さんに食糧を送るため、国民は飢えに苦しみながらも我慢したそうです。食糧を増産しようにも働き手の男の人たちは戦争に駆り出され、大変だった事でしょ
う。
2つ目の「絶対に戦争をしないこと」。これは戦後生まれの私は当たり前だと思ってきました。学校や家庭で戦争の悲惨さを色々学習し、被爆者の体験を聞き、広島・長崎を
訪れ平和学習をしてきました。この反省の上に立って「日本国憲法」が作られたことも
学びました。
戦争体験者や戦争の悲惨さを知っている世代がどんどん減っていく中で、政府が進める危険な「戦争する国作り」を肯定する人や、やむを得ないと思う人が増えてきてい
るのではないかと私は強い危機感を持っています。
はじめに食料の問題について聞いて下さい。
今年2月下旬の新聞記事に、「世界の穀倉地帯」ウクライナでの戦争が長引き、ウク
ライナでは小麦やトウモロコシの種まきができない、輸送もできない事態になったと書
かれていました。
日本はウクライナからの食料輸入は限られているが、ウクライナが小麦やトウモロコシなどの食料輸出ができなくなると、日本が輸入している国に需要が集中して、食料の争奪戦が始まったというのです。特に人口14億人の中国が高い値段で買い付け、穀物も肉も魚も牧草も日本が買い負ける状況が強まったというのです。日本のように大事な食料の多くを輸入に依存していたら、外国で戦争が起きてもこんな影響を受けるのです。
ウクライナ戦争を機に、私たちは日本の食料がどんな状況にあるのかを、しっかり知る必要があると思います。不測の事態に国民の命を守るのが安全保障で、食料を、国民にいつでも調達できるようにしておくのが安全保障の基本だといわれます。しかし日本政府はその根本解決は先延ばしで、防衛費を43兆円に増やしアメリカの武器を爆買いして、アメリカと一緒になって戦争の準備に突き進んでいるように思えて不安でなりません。
中国を敵視して武器をそろえても、中国が食料輸出をストップさせたら日本は終わりで
す。日本の食料自給率はカロリーベースでたったの38%という低さです。その上、米や野菜の種(たね)は90%くらいが輸入なので、種の輸入がストップしたら、米も野菜も作りたくても作れなくなります。スーパーの棚にあふれる食材や加工品の原産地を見てください。一見豊かに見える日本の「食」は実は輸入食品に支えられているのです。
第2次安倍内閣がスタートした2012年頃から、お米の販売価格が暴落し続け、農家は米作りを続ける事ができないところまできています。後継者は育たず、あちこちに耕作放棄地が増えているのはこの為です。
心配なのは米農家だけではなく、日本の酪農・畜産も史上最悪と言われるほどの危機
に面しています。農家の人々は、再生産できる価格保障をしてほしいと長年運動を続
けてきましたが、政府がその声を聞き入れなかった結果、食料を生産する基盤がどん
どん弱体化してしまったのです。
最後になりますが、「絶対に戦争をさせない」ために聞いて下さい。
今沖縄では新しい弾薬庫の建設が進み、米軍のみならず自衛隊の施設もどんどん増え、アメリカ軍と自衛隊が一体となって台湾有事を想定して闘う体制作りや演習が進んでいます。
現実に東アジアで戦争が起きてしまった場合、真っ先に攻撃対象となるのは沖縄・南
西諸島です。在日米軍の中心は沖縄にあるので、沖縄が攻撃対象になることは明らかだと心配されています。かつて沖縄は本土を守るための「捨て石」とされ、県民の4人に1人、12万人が命を落としました。しかも、北朝鮮が核ミサイルを開発している状況下
で戦争になれば、首都圏には横田基地や横須賀基地があり、戦争が本格化すれば首都圏も攻撃対象になると覚悟すべきだし、日本には50基近い原子炉が存在し、原発のリスクも含めて日本中がウクライナのようになりかねないと思います。
政府は軍備を備えておけば戦争を食い止められると言っていますが、実際に戦争が始まってしまった場合、どのようなことが起きるかということは何も語っていません。
私たちは今こそ日本国憲法の基本原則に立ち返ることです。9条はもちろんですが、前文で「政府の行為によって再び戦争の惨禍が起きることがないようにすることを決意」し、「全世界の国民が等しく恐怖と欠乏から免れ、平和の内に生存する権利を有する」と平和的生存権を謳っています。
軍事力中心主義や抑止力神話から脱却しないと、世界の平和はいつまで経っても実現しません。昨日23日は沖縄「慰霊の日」でした。沖縄戦から78年が経ちました。もうこんな愚かなことを繰り返してはなりません。そのために皆で力を合わせて「争うよりも愛を」と、声を上げ続けましょう。
ご清聴ありがとうございました。                                   

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