衆院選ふりかえりの会

11/13(土)13名参加
場所:奈良県女性センター
◆奈良1区市民連合の選挙
・維新が票を伸ばしている(実際には希望の党からの流れであり、増やしたとは厳密にはいえないが)。維新に対抗できるような対策をすべきではないか。
・自民・維新はチラシの作り方やSNSの使い方がうまい。市場調査によると、自民が一番、候補者の公式SNSの登録者の数が多い。
・自民はSNSの発信が的確で戦略的だが、野党はふんわりとしていて曖昧なため、支持が得られにくいと思われた。
・奈良1区で自民のチラシと立憲民主のチラシを見比べると、自民の方は箇条書きにし、課題についての数値をグラフ化して挿入するなど、活動実績や社会の課題について明確なビジョンを持っているということを示そうという形をとっている点でアピールがうまい。
・自民は社会のニーズ、有権者のニーズがどこにあるかリサーチし、それに即した形で自分の強みを沿わせてアピールするという戦略をとっているのではないか。
・民間人が起業する場合は、詳細に市場をリサーチし、どのような戦略でその市場に参入するかあらゆる角度で検討するが、政治家はそういったプロセスを踏まずに選挙に突入しているのではないか。
・立憲民主のチラシはビジョンが明確に描かれているという印象を持ち難い。その点で弱いと感じた。これはどこの野党も同じ。牽引力を求める反自民の層は維新に流れたのではないか。
・維新は慰安婦問題には大きく反対し差別的だが、夫婦別姓には強く反対していないようなので、票が流れているのではないか。
・馬渕氏も命を暮らしを守ると守るというスローガンを打っていたが、自公も同じスローガンをあげていて、違いがはっきりとしなかった点が惜しかった。
・奈良1区でも馬淵さんが当選した。1区市民連合がよく頑張ったと思う。
・いっそうのこと市民連合で候補者を擁立してはどうか、という意見がでた。
◆各政党の動き
ー自公
・自公と野党の対立軸がはっきりしない。選挙中、自公は野党がかかげている公約と同じものもあげていた。
・野党共闘がうまくいかなかったという批判がでたからといって、枝野氏が急に代表を降りるのは無責任ではないか。実際にはうまくいったケースも多く、野党は議席を増やしていることをしっかりアピールすべき。維新や自民から批判を受けたとしても、毅然とした態度で応じるべきではないか。
ー共産党
・共産党には暴力革命/武装闘争というイメージが付きまとっており、そういった批判に対して明確な反論ができていない。
・共産党という名前につきまとう負のイメージで損をしている。名前を変更するなど、過去のイメージを払拭し、国民の信頼を得るために改名するべき。
ー維新
・維新は身を切る改革といっているが、実際には何をしてくれたのかと問うべきだと思う。
・維新は実際には負の実績しかないが、イメージ戦略がうまい。枚方市の工場地帯などを通りかかると、100mおきくらいに維新の看板がかかっており、自民の看板も少なく、立憲や共産の看板もほとんど見当たらない。この維新の看板の「維新・改革」という文字と黄緑色という明るさで斬新なイメージを作ることに成功しているのではないか。
・身を切ってでも改革するという意思の強さを表す言葉は、工場の事業主や、労働者に対して好感度の高いイメージを与えると思われる。
ー国民民主
・国民民主は衆院選では野党共闘とは一線を画し、選挙後に維新と共闘するという発表があった。野党(反自民)として応援した人もいると思うが、こうして変わり身をする 場合もあるので動向を注視する必要があるのではないか。
◆メディアについて
・市民はマスコミの影響を大きく受けている。維新の吉村さんがよくTVにでていて、マスコミによって虚像が作られているのではないか?
・朝日新聞は平等な報道を行っていない。報道というものは、政権(権力)に対して批判精神を持つべきだ。
・私たち市民も、政治の様々な状況について得ている情報や知識をホームページなどを通じて発信していく必要があるのではないか。
・権力側が必死で野党共闘潰しを行い、それにメディアが加担した。世論的にも野党共闘に任せられないという雰囲気が作り出された。野党共闘潰しのために維新を巧みに活躍させたのも影響が大きかった。私は本当にこのメディアの役割に日々腹を立てている。テレビを観るのも嫌で、ほとんど観ていない。
・私たち市民は、報道が偏っていると感じた時、メディアに対してアクションを起こし、市民も意見を持っていることを示し、情報の偏りを是正するように求める必要がある。
◆野党統一候補
・共産党と組んだといって立憲を非難する声が、SNSでも身近な市民のからも多々聞かれた。野党統一候補の意味が伝わっていない。
・(奈良に限らず様々な地域の)候補者が、共産党と共闘していることをなるべく支持者に知られたくないという内向きな態度は、SNSで「席を譲った共産党に失礼。」「共産党は立憲の候補者のチラシを配っているのに」「共産の事務所では立憲の候補者へ投票をと電話応対しているのに、立憲は無関係な態度を取るなど失礼」など数々の批判の声があがっていた。
・コロナ禍で十分な国策を取らない自公政権が続く中で、野党が共闘せずにいるのも同じく棄民政治であり、共闘してこそ国民の支持が得られると考えるべきだったろう。
・選挙での野党共闘は実績を上げた。それはすでに本日の資料で示されている。
・共闘しなかったら、立憲民主党はもっと議席を減らしていたというのは、明白。政権交代と言うとなんかごろっと変わるイメージを与えたのかもしれない。政権交代のイメージをしっかり伝えきれていなかったのも大きいと思う。
・私たちは憲法の下で当たり前の政治をして欲しいだけなのに、国民的には今が変わることへの不安があったのか。
◆市民と野党共闘
・維新は自民党の補完勢力であり、与党である。維新の本質をわたしたちは見抜いて対応する必要がある。
・国民は自民に対する不信感を持っていたため野党に票が動くことが期待された。しかし、実際には維新が票を伸ばした。これは、何事にも曖昧な態度に終始する野党に対し、常に明確なメッセージを発信する維新に信頼が置かれ、票が流れたことを示しているのではないか。
・北朝鮮がミサイル撃ち込んできたため、国民はコロナ対策から外交問題に注目し始めていたのに、野党側は外交問題への姿勢をはっきりと打ち出しておらず、明確なメッセージを発することができなかった。野党は国民の情勢を野党は見誤っているのではないのか。その結果、(防衛の)脅威論のみが強調され、他の解決方法が示されなかった。
・ひるおびなどの番組で共産が責められたときに、野党共闘は必要なことだと明確に反論できなかったことは大きな問題。
・選挙中に野党が言っていたことを与党が公約として出した。国民には自民と野党(反自民・反新自由主義)の違いがよくわからなかったのではないか。
・野党共闘を「野合」だと断じられた。野合というけれども、自公も野合ではないか。4党は正式に政策合意をおこなったので、野合ではない。野合といわれたときに、きちんとその場で反論ができないのは問題ではないか。
・今回4つの政党が野党統一を組んだ。各政党の政策の中から、一致できる場所を模索して共通政策を締結したため、4つの政党が全て同じ政策に揃えたわけではない。しかしこれに対する明確で端的な説明がどこからもないことで、野党は十分な信頼を国民から得ることができない。
・野党4党の政策と、自公が出している政策の違いが明確ではなかったため、野党の政策の良さを示すことができなかった。
・野党は、野党の姿勢として批判を受けたときには黙ってしまわずに明確に反論をするべき。批判を予測して、反論に備えるべき。
・以前の民主党政権では「シャドウ・キャビネット」があったが、今回は統一候補を作るのがギリギリであり、どのような合意で共闘に至ったかの十分な説明がないまま選挙戦に突入した(選挙二日前に決まった)。
・参院選がこの後どうなるのか?野党共闘は今後も続けてほしい。そうしないと、いままでの野党統一にむけての苦労が水の泡になるのではないか。
◆2017年と2021年の得票の違いについて
志位氏ツイッターの発言が紹介されました。
17年総選挙→21年総選挙(比例得票数)
与党 2553万(自公)→2703万(自公)
補完勢力 1306万(希望、維新)→805万(維新)
共闘勢力 1643万(立憲、共産、社民)→1889万(立憲、共産、れいわ、社民)
結果を冷静にとらえることから次の展望を。
共闘勢力が、4年前の総選挙に比べて得票数、議席数ともに増やしていることが大切です。この4年間に、野党共闘のさまざまな努力が払われ、多くの市民の方々との共同も広がり、ジグザグはあっても市民と野党の共闘が前進していることを事実として捉えて、次を展望することが大切ではないでしょうか。(以上志位氏の発言より)
<ほか>
・市民ももっと勉強して、他の支持政党の人と議論になったときに、端的に説明できるような力をつけるべきではないか。
・旧村では小さな投票所が設けられており、そこでは誰が誰に投票したかがわかるような世界。そのような地域で、新しい勢力に投票するのは難しい。奈良1区のような市街地ではしがらみが少なく、誰に投票するかの選択は自由にできるが、旧村で強固な自民の地盤がある場合は他の政党に投票するのは難しいだろう(奈良2区、3区など)。そういった地域性をよく見て、対策を練る必要があるのではないか。奈良1区のような市街地での選挙は大切にしていく必要があると思われる。
・デンマークの市議選の様子:デンマークでは県議・市議は専属ではなく、ボランティアやパートタイムに近い就労形態で、皆本業を持っていると聞いた。様々な職につく人がその専門性でもって市政に関わるという形。街宣禁止、ポスター少なめ。集会場での各候補者が参列してのトークなどが中心の選挙。24人の枠に96名の候補者が立っている。このことから、デンマークでの政治に対する興味関心の深さを感じる。海外の様々な事例などを学び、日本の政治・選挙について考えてはどうか。
・今、岸田政権がコロナ対策として給付金などを検討してますが、消費税減税が一番効果的だと思うのに、絶対やらないし、国民的にもあまり受けないのが不思議です。
・参院選に向けて作戦の練り直しが必要かもしれませんね。野党共闘を基本にして、国民に伝わるメッセージを考えなければと思います。
・今若い人の間では、気候変動にも関心が高まっているように思います。未来に生きる若者のためもメッセージを考えていきましょう。
*主催後記
ご参加をありがとうございました。ご参加のみなさんはどなたも知見に富んでおり、たいへん勉強になりました。
・この後、古くからの人々が住む高山地域を車で移動したところ、馬淵氏の看板が田畑や山の中にいくつもあがっていた。旧村では自民が強いと思ってきたが、こうして小規模な事業主が集まるエリアでは、自民の問題は顕著に認識されているのかもしれない。今後はこうした地域がなぜ立憲を支持するのか、支持・不支持の理由を調査して対策を取る必要があるのではないだろうか。
・デンマークでは、集会を開いて候補者同士が登壇する討論会がたびたび開かれるそうです。奈良のベテラン議員さんに聞いたところ、40年ほど前は奈良でも集会所で候補者が並んで演説をする会が開かれていたそうですが、それも今は開かれなくなったということでした。そういった集まりが開かれなくなった事情がわかりませんが、今の選挙の形は国民の知る権利(憲法21条)を損ねているのではないでしょうか。
政治に関する情報が十分に国民に知らされないため、政治に強い関心を持ち続けてきた人と、そうでない人との間には深い情報格差があるのを感じます。この情報格差をどのように埋めていくのかは、よりよい社会を実現するにあたり、大きな課題だと思われました(九葉)
※当日参加できなかった方からメールをいただいたので、そちらも一緒に記載しました。
主催:佐川愛子・九葉

ふりかえりの会の報告、とてもよくわかりました。ありがとうございました。次の参院選に向けての参考になりますね。立憲民主党始め、野党共闘の意義や政権イメージがしっかりと国民に伝えられていなかったこと、よくわかりました。しっかりした野党にしていくためにも、市民連合の存在は重要ですね。ありがとうございました。
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